いつか記憶から零れ落ちるとしても

思いやりのある優しい男の子

大丈夫は君からのSOSの合図



最初の優しくてモテるというキャラクター、壊れそうでもがき苦しむ必死な姿、誰にも言えず大丈夫と抑え込む雰囲気、感情を爆発させる姿、最後の明るく晴れやかな青年まで、どのりょーちんも一生懸命演じ分けていたなと思う。
改めて凄い。本当にお疲れ様でした。




やっと終わった。
終わったらここに感想を書こうと思っていたのに、残念なことに作品を好きになれなくて結果日が経ってしまった。
新たなれんくんに出会えたのは嬉しかったけど、この半年間苦行だったかもしれない。
(ので、ツイートのまとめみたいになってしまってる)


りょーちんを見ていると『好きになる』『守りたくなる』『幸せになって欲しいと願ってしまう』
とにかく、りょーちんを想わずには居られない日々だった。


モネのおじいちゃんと話す何気ない会話が主人公ではないけれど物語の背景にしっかり根付いてるように感じて好きだと思った。
それをフリーク(考察する視聴者)はモブと呼ぶのだろうけれど、今まで有難いことに主演のれんくんばかり見てきたので、こういった主人公の日常や背景に住む・根付くれんくんが私の目には新鮮に映る。
物語に馴染むと言うか溶け込んでいる姿を見ることが出来て嬉しかった。

演技が上手くなったと言うか、とっても頑張ってるのが伝わってきた。
本人が苦戦してると言うだけある。
思った以上によかった。
出番がどれ程あるかわからないけど回を重ねるごとにもっと自然に見える兆しがあって、れんくん自身の成長も楽しみと感じたのが最初の出番の時。

しばらく経ち東京で幼馴染で集まって話している時、小鼻がぴくぴく動いていて、やはり表情管理(気持ちを作ること)が上手くなったなあと感じた。
作品中でも一つ一つの台詞を言う間の取り方も良くなっていて本当にその人が生きて言葉を発してると感じられるし、一つの作品の中でこれだけの成長が見れるとは。嬉しい。

ただ泣く演技や感情が溢れてどうしようもなくなる演技は苦手なのかなと感じた。
親父と対峙し泣きながら怒りながら歌い始めるシーンは苦戦していそうだった。放送を見てもそう感じる。
それ以降では、まだ上手く気持ちを持って行ってたと思うけど基本苦手(下手)なんだろうと思う。

それでも回を重ねるにつれ、いつもオーバー気味な表情になってしまうと反省していたれんくんがりょーちんとして表情のみで視聴者に伝える・気持ちを表す演技をするようになっていてグッとくる。
感情の荒ぶり昂りをその週ごと(原因・理由)によって異なった姿に見えるくらい違った感情の出し方ができていた。
過度にならず演じてる。
それが顕著にわかるのは特に最後の2週。
今作を通して繊細な表情、表情だけで思いや感情を伝える、細やかな移ろいを表現できるようになっていて、れんくんの成長と吸収に目を見張った。
約一年間鍛えられたのだなと思う。


視聴者の中で目に宿る光を消すことが度々話題になっていたように思うけれど、個人的には幼さや等身大〜はたまた背伸びした雰囲気と変わるのが良かったなあと思う。
例えば、モネを送る時のバス停のイスに座って黙り込むりょーちん、ちょっと雰囲気が弱く子供(等身大)っぽくなっていて、今まで見せてきた大人(にならざるを得なかった)な雰囲気ではなかった。
そして、モネに「やめよう」と言ってからは今まで見ていた見せてきたりょーちんに戻ってたなぁとか。
りょーちんの弱さが見える時・弱さと対峙する時、幾分か幼い男の子になる(戻る)
その姿によってより心に刺さるので(りょーちんの繊細な部分の表れ方が)良い。

雰囲気を変えられるようになったんだなと思う。
3年経ったシーンでは、りょーちんから危うさや迷いといった不安定さが消えていて、年月が経ったのだなあと思わせられた。

最後の方はれんくん自身が痩せこけたせいか、雰囲気が今まで以上に随分と大人に見えた。
内容的にもそう見えるのかもしれないけど、感情を本音を露わにしつつも前とは違い冷静さもあって。
周りが言えない言わなかったことを敢えて伝える厳しい優しさと「今は」として変化する可能性もあると思っている元々の優しさ。
目の光が瞬時に消えるところも良かったけれど、「今はそう思ってる」と言い直す時に声のトーンがそれまでより更にもう一段回低くなる 声を落としていて厳しさ(周りも含めた厳しい目)・シビアさが表れていて、ここも良かった。



れんくんのファンという視点からの視聴しか出来ないとわかっているので、ドラマについて語る(考察する)のは違うと思い、れんくんのことだけ感想述べるぐらいで留まる所存という気持ちで最初から見続けていた。
だけど、嫌でもストーリーは頭に入ってくる。
とりあえず丁寧に描かれていたらいいと思った。もちろん期待はしてなかったけど(苦笑)
重い役割を背負わせる割に急に当て馬みたいな扱いされたり3年も放置されたりして雑…一部の見てる人に嫌な奴と思われたまま終わって欲しくないなと思った。
が、まぁそういった類いの事柄はなかったことのようになったみたい(苦笑)
結局わたしにはこのストーリー(作品)が正解だったのか間違いだったのか、どちらでもなく答えなどなかったのか、よくわからなかったというのが本音。

りょーちんの苦労の度合いが裏のヒロインと言われていたけれど、逆光越しの横顔も太陽の光が差し込んだ正面からのお顔をとても美しく綺麗に撮ってもらっていたから、そういった意味でもりょーちんはヒロインなのかもしれない。



今作、賛否両論で世間的に数字は良くなかったみたいだけれど、れんくんのファンとしてはりょーちんに出会えてとっても嬉しかったし、れんくんがりょーちんという役に出会ってくれて掴み取って演じてくれて嬉しい本当によかったとは思っている

それと、話は少しズレるけれど、私はゆるっとしか見てないから裏表のタグが出来ているの物語の後半になるまで知らなかったんだけど(笑)知らない側からすれば表のタグとかについてれんくんのファンが反論したり文句言ったりしたら同じ穴の狢って感じがして結局本人の評判下げちゃうな〜って印象だった。



監督を初めスタッフの方達と丁寧な役作りをしていると話していたけれど、震災の前と後での演じ分け、りょーちんの性格上大きな変化が表には出てこなさそうなのにちゃんと違うように演じられていて、れんくんがこんなに表現できるようになるなんてと胸にぐっと来る。

この作品、台詞に描かれない部分も多いし表情だけで見せなければならないところや感情の起伏を数分の中で見せなければならない部分が多くて(視聴者に委ねるをスタンスとしていたようだけど)れんくん一生懸命演じていて本当に頑張ったなあ 色々難しかっただろうな。
りょーちんがれんくんにとって演じやすい・似合う役どころというのもあったのだろうけれど、それでもれんくんの演じることの上達が見受けられた。
周りが大御所の方ばかりで、時には同年代が全くいない大人のみの中に1人居たり、おかげで引き上げてもらえたのではと思う。

りょーちんという役を細かなところまで落とし込んで理解しようと自身と擦り合わせる、れんくんの中で大切に育てているのがよくわかってれんくんにもりょーちんにも愛おしさが増す。
ゆあまいを歌いながら「めっちゃりょーちん!」ってれんくんが思ったということは、グループの仕事の時でも自ずと出て来るくらいりょーちんに寄り添っていたってことでしょ。愛しい。



れんくんが評価されてるのはファンとして嬉しいし、きっとれんくんの耳にも届いてるだろうと思っていたら、本当に届いていたようで嬉しかった。
「りょーちんという役がよかった」「演じているれんれんがよかった」「りょーちんが永瀬廉でよかった」と視聴者から言われていること・思われていることがれんくんに届いてるみたいで、それが何よりよかった 伝えたい届いて欲しいと思っていたから本当に本当に嬉しい。
しかし私は小心者なので好評価(高評価)を得た後に出る作品はそれなりのものを求められるから怖いなぁと思ってしまう。
でも、れんくんはそういう苦難を乗り越えた時にもっと輝くとも思う。



りょーちんのおかげで(せいで?)日々好きが募ってるのだけど、演じる役できちんと惚れ直させてくれる好きにならせてくれるれんくんがほんと好きだよ。

先に述べたように私はれんくんのファンだから贔屓目や買い被りバイアスによりその辺り(表現力)のことは判断が鈍くなるのであまり触れないようにしてるけど、確実に変わって行ってるということは感じていて、そんなれんくんを見ることが出来ていて嬉しい 幸せだと思う。好きが増す。

役の解釈や役を自分の中に落とし込むのが上手いと言われているのをよく見かけるけれど、弱ペダが転機なのは明らかで、りょーちんという重く繊細で割と重要な役を演じる前に三木監督に出会えたことは大きいんだなあと思う。
構えずかっこつけず気取らず体当たりで挑むことも覚えたね。
うち執が「開花の時」であるならば、弱ペダは「開眼」だと思うのだけど、努力を惜しまず全力で取り組む姿勢を崩さずにいることは大切だと、そしてその熱意や姿勢をどんな時も根気よく保ち続けられるれんくんは強いのだと思う。
雨垂れ石を穿つ。
今は「鍛練の時」にあたるのかな。
でも、今は鍛練よりもっと大きく広く伸ばす、吸収と成長、開き切っていないと言うかまだまだ未開(未開拓)の部分が大きい気がする。


解禁されているものだけでもう次に二つも作品が控えている。
早さに驚きつつも、応援していてこのうえなく楽しいとも思う。
次回作でもまた新しいれんくんに出会えることを夢見て。