いつか記憶から零れ落ちるとしても

思いやりのある優しい男の子

心の小箱に詰め込む


心の奥底にある宝箱のような小さな箱に感情や思い出を詰め込もうとしても、ふとした些細なきっかけで一気に小箱からたくさんのものが溢れてくる。

冬の匂いが強くなるにつれ、冬の松竹座が恋しくなる。
薄暗い中わくわくとした緊張感を持って足早に向かう。開演5分前のブザー音。まばゆくきらきらと輝くステージ。寒空の下高ぶったままの気持ちを抱えて帰った夜道。通りに並ぶイルミネーションが施された街路樹。
目頭が熱くなって涙が込み上げてくる。鼻の奥がツンとした。
あぁ今年、いやもう二度と松竹座で会えないんだなと空を見上げては寂しくなる。*1
寒さが余計に堪えた。

去年の今頃はれんくんの積み上げてきたものがクリパに出演することによって崩れてしまうのではないかと恐れていた。
今から考えるとバカだったと思う。もっと信じてよかったのだと思う。
この一年を見守っていてようやく気付けたことだった。
会場のキャパシティに合わせて、れんくんは動くことが出来ていた。身の置き方・身の振り方をその場その場で変えてちゃんとカスタマイズ出来ていた。
何の心配も要らなかった。
その場その場にふさわしいキャラクターになっていた。
でも、それは本人が意図的に変えているのではなくて、場に居たら場の雰囲気に自然と馴染んでいたのだと思う。
けれど、MCの役割として存在する時は話すスイッチをオンにして臨んでいると言うか、自分を鼓舞しいつもより一層気合いを入れてそうだとは思う。

松竹座で見れる、緩んだ空気感を纏ったれんくんが好きだった。
最初の頃は端の隅っこに収まってこっそりはしゃいでクソガキ、自由気ままに過ごして、先輩がデビューした直後抱え込んで倒れそうになって、それからしばらくは張り詰めた空気感を醸し出しアンテナを張り巡らして常に臨戦態勢だった。
ただいま!と戻ってきた去年の冬、とてもとても柔和な表情とゆるゆるとした柔らかい空気感を纏っていた。ホームと表すだけあった。
よっぽど大変だったのだろうと思わせるくらい自分を解放していたように思う。
振り返ると、あたたかくて柔らかくて愛おしい空気感をやっと去年の冬から安心して出せるようになったんだなぁと今更ながら思う。
そんなれんくんを思い出す…

こんなことまで考えを巡らしてしまった。
二つ前の記事でも言及したようにもうれんくんたちの意識は東京にあると感じてるのに。
永瀬「僕らが東京に来たことについてファンの方たちが一番気にしてると思うんですよね。『関西Jr.におる俺が好き』っていう声もたくさんいただくので。」
わたしはここやtwitterで「関西にいるれんくんが好き」と書いたことはあるけれど、本人に直接伝えたことはない。
れんくんにはそういうことを気にせずれんれんらしく活動して欲しいなぁと思い続けてた、し、思い続けてるからだ。
自分の思った通りに動いて欲しい。
でもそんな風に行く訳なかった。本人達が一番感じるのはいつ何であっても変わらないんだね。
届いて欲しくない、というか届かなくてもいいような言葉や想いほど本人に届くものだとつくづく思う。

その後に紫耀さんの「ジャニーズJr.ってこういう宿命じゃないですか」という言葉が続く。
れんくんは「一緒だったメンバーと離れるのは、転校するみたいな感じ。この3人だってバラバラになる可能性あるしな。」と続ける。

以前「この6人(まいジャニメン)でデビューしたい」と無邪気に発していた時、デビューの意味やそれまでの過程等をわかったうえで言ってるんだろうかと当時気になっていた。たぶんその頃は幼くてデビューの華やかな面しか見えていなかった知らなかったんだろう。
近頃はデビューという単語を出す回数も減り、最近では今一緒のメンバーともいつか離れるかもしれないということを頭に置いて活動してると話す。
その割に「これからもずっと一緒におるよな」と先日のジョンで口に出していて少し驚いていたところに今回の日経エンタだった。
離れ離れになるかもしれないとお互いに話していて、雑誌においてまで適応力を発揮…臨機応変と思わされた…(笑)

思い出の小箱に詰めなきゃと思えば思うほど溢れ出てくることが多く、見なかったふりをして押さえ込んで過ごすしかなかった半年間。
ここ最近やたらと本人達がそこの部分に触れてくる。
物語の一つの章に一先ず終止符を打ちたいのだろうけれど、そっとしておいて欲しい気もする。
言葉にして欲しいけれど、大事にしつつ引き摺らないと言われると、こちらが振り返ることさえ許されない気がして、そうなると弱る。*2
本人達に押し付けないけれど、たまにはひっそり懐古させて欲しい。それくらいのスペースは置いておいて欲しい。
結局は我が儘だけれど。

先に届かなくてもいい声と書いた。
知っておいて欲しいと言う人も居るけれど、こんなにもれんくんが気にかけているとわかって、もうそれだけで十分。
何度も触れることはもっと今以上にれんくんを困らせることになる。*3
最終的には味方でありたい。味方であるつもりならば本人を傷付けるようなことはしたくない。
言わなくてもわかること、だったのだと思う。
見てれば嫌でもわかる・感じるし、第一線に立つということは喜びと苦しみ両方を真っ先に引き受けることでもある。
だから、おこがましいけれど出来ればほんの少しでも背中を押せるような言葉を贈りたい。


思ったより私の気持ちには波風が立ったなかった。
文字だけしか見ていないからかもしれない。
これから冠番組に出なくなって(今後一切出演しないと確定して)ようやく実感するのかもしれない。*4


この前まいジャニの収録にいなかったと知ってから心と頭の整理をしなければと思っていたちょうどのタイミング…。

本人達が「今」を押し出すので、私も引き続き『今』を優先して見ようと思う。

何が言いたいのかわからなくなってきたけれど(苦笑)何度も言ってるように私はれんくんが居る場所に行くだけ。
れんくんはポンコツファンの私を導いてくれる道標のような存在。
これからもれんくんはファンの道標であってくれますように。
そして、本人の言う ファンの希望 であってくれたら嬉しい。



空に描かれた 幾千の光も
そっとあなたを 癒してくれる
ゆずれない夢も 永遠の未来図も
こぼさないでいて


関西ジュニアとして活動して、いっぱい悩んで考えて闘って笑って泣いて怒って、たくさんの姿を見せてくれてありがとう。
今までありがとう。
そして、これからも頑張ってね。頑張って行こう。
個の闘いを勝ち抜こう。
がんばれんれん…!!!



*1:普段は「会う」という表現は使わないが敢えてここでは使用する

*2:れんくんはこうは言ってなくて、それは優しさなのか何なのか、私にはわからない

*3:雑誌でどこまで本音を語っているかわからないし編集やチェックが入っているので本心はわからないけれど、全くの嘘ではないだろうから、ここではそのまま飲み込もうと思う

*4:文字より映像の方が私にとっては強い効力を持っている。